ワクチンの置土産

COVID-19 のワクチンを、私は一度も接種していません。

インフルエンザのワクチンも、大人になってからは接種したことがありません。
一方、破傷風・黄熱病・狂犬病・肝炎などのワクチンは有償で接種しており、一律で敬遠しているわけではなく、自ら考えた上で決めています。

COVID-19 のワクチンは、行政から郵送されて来た接種券に同封の文書で、あくまでも任意であることや治験が不足していることが明示されていました。

あの時期の政府として COVID-19 のワクチンを準備しないという判断は無いでしょう。時の政権を誰が担っていても確保に努めたはずで、それを実現したことは、不遜な表現で恐縮ですが、国民の一人として高く評価しています。

しかし、その後に接種は法の下で努力義務となり、政府と契約したインフルエンサーが繰り返し推奨し始め、やがて『愛する人のために』といった安っぽいコピーも使われて、世の中の傾きと偏りを目の当たりにしました。

世間の風向きに耐え切れず、意に反して接種した人も多くいたのではないでしょうか。
接種の是非ではなく、選択の自由を実質的には守り通せなかったという点で、民主主義を標榜する私達の国にとって、割と大きな課題を残した気がします。

© 2024 Kentaro TAKANO